狛江市エコパートナー養成講座でセミナーを行いました

狛江市エコパートナー養成講座セミナー実施報告(東京都 狛江市)

  • 日時
    2023年8月19日(土)
  • 場所

    狛江市役所4階特別会議室

  • 報告

     多摩川の左岸、武蔵野台地の南の縁に位置する狛江市は2020年に市政施行50周年を迎えました。同市は2021年4月に、「2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロとするゼロカーボンシティを目指す」ことを表明すると共に、狛江市環境基本計画・地球温暖化対策実行計画を策定し、産官学民が連携してさまざまな取り組みを行っています。今回、容環協は、市民の方々に向けたエコパートナー養成講座として、「紙パックリサイクルでできるSDGsの課題解決への貢献」とのタイトルで、質疑応答を含めて約1時間半のセミナーを行いました。
     セミナーでは、容環協の概要や組織、容器包装リサイクル法が制定された背景、現在の廃棄物の実態、消費者・自治体・事業者が担うべき役割などを、イラストを交えたスライドでご紹介した後、昨年度の調査結果に基づいた紙パックリサイクルの状況をグラフでご説明しました。価値の高い資源であるにもかかわらず、紙パックの回収率が近年は頭打ちになっていて伸びていないこと、この背景には、コロナ禍を始めとしたさまざまな要因によって中断や休止したケースもあること、リサイクルに出す手間が面倒、紙だから燃えるごみ、といった消費者の意識も一因になっていること、などをご説明し、次いで、新6枚パネルに沿って、森林管理の重要性、紙パックの特徴、回収と分別のルール、再生紙工場の工程と設備、紙パックのリサイクルでできるSDGsの課題解決への貢献などをご紹介しました。セミナーの後半では、再生紙工場の設備や工程を紹介した動画と、1年生から6年生までの1,700名以上の全児童が学校給食用牛乳パックの回収とリサイクルに取り組んでいる千葉県流山市立おおたかの森小学校の動画を上映し、紙パックリサイクルや資源循環についての具体的なイメージを持って頂きました。また、持参した1,000mlの紙パックを用いて、はさみなどを使わなくても、手で簡単に開くことができることを実演しました。
     セミナーの後には「日本の木材は使っていないのですか?」「狛江市での紙パック回収はどうなっているのですか?」「口栓付きの紙パックはどうしたら良いですか?」「紙パック製品の製造や販売量が減っていることが回収率低下の原因になっている可能性はありませんか?」など、非常に多くの質問が上がり、ご参加頂いた方々の意識の高さを感じることができました。紙パックの回収には、行政回収、自治会やPTAなどでの集団回収、スーパーでの店頭回収など、さまざまなルートがあり、それぞれが消費者や市民の方々の自主的な行動に支えられています。今回のセミナーが、ご参加頂いた方々や同市のご担当の方々の意識に響くものになったのであれば嬉しく思います。

    • 会場でのセミナーようす
    • 展示したサンプル類