こどもエコクラブ全国フェスティバル2024に出展しました

こどもエコクラブ全国フェスティバル2024出展報告(国立オリンピック記念青少年総合セ ンター)

  • 日時
    2024年3月24日(日)
  • 場所

    国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)

  • 報告

     こどもエコクラブは幼児から高校生までの子供なら誰でも参加できる環境活動のクラブです。平成7年度から環境省が行っていた事業を(公財)日本環境協会が引きつぎ、これまでに約290万人の子供たちが参加し、現在は全国で9万人以上の子供たちが各地域で自主的な環境学習や実践活動を行っています。今回、1年間の締めくくりとして、環境省、文部科学省、こども家庭庁、消費者庁などの後援、教育や環境にかかわる法人や学会、さまざまな企業や団体の支援や協力のもと、国立オリンピック記念青少年総合センターで、全国エコ活コンクールの応募作品から選出された都道府県の代表が集まる「こどもエコクラブ全国フェスティバル2024」が開催されました。昨年12月に開催されたエコプロで日本環境協会の方にご紹介頂いたことがきっかけとなり、容環協として企業・団体ブースに初出展しました。
     ブースにはSDGsや環境にスポットを当てた4枚のパネルを掲示し、机の上には、丸太やチップ、回収された紙パックから作られたトイレットペーパーやボックスティシュなどの再生品に加えて、紙パックの構造が判るように紙の層とポリエチレンの層を剥がしたもの、紙すきに使えるパルプ液、手すきはがきなども展示しました。ブースに立ち寄って頂いた方には、子供にはノートとポケットティシュ、大人には冊子とポケットティシュをお渡しし、ノートやポケットティシュにも紙パック由来の再生紙が利用されていることをお伝えしました。北海道から沖縄までの各地域から参加した子供たちや保護者の方々に来場頂き、「みんなの飲んだ牛乳パックをまとめガシャガシャ洗っていました」「昔、紙すきをやったことがある!」「紙パックはリサイクルされて何になるの?他はどんなものがあるの?」「リサイクルされているのに回収率3割は意外だった」「もったいないからまな板に使っている」「リサイクルします!」等々、さすがエコクラブの会員、多くの意見や質問が飛び交いました。ポリエチレンを剥がすと真っ白な紙になる紙パックの構造、この紙を溶かしたパルプ液、再生紙工場の工程動画にも、興味を示して頂きました。子供たちから発表の内容を聞いたり、名刺を貰ったりも。
     ときおり、海外に留学した時に日本のことを聞かれて説明に窮した、といった話を耳にしますが、こどもエコクラブで活動を行ってきた子供たちなら、そんな時でも臆することなく話すことができるでしょう。イベント開始前に、広場で「こどもエコクラブ」のベストを着た子供たちが「鬼ごっこ」や「達磨さんが転んだ」で遊んでいた風景も印象的で、環境や文化を含めて自分たちが住んでいる国や地域のことを知る、紹介することができる、といったことが国際化や異文化コミュニケーションの一歩なのかもしれません。「洗って開いて乾かして」という日本の紙パックの回収システムと海外のシステムが比較されることがあります。こどもエコクラブ会員のような次世代のリーダーになり得る子供たちであれば、さまざまな視点から双方のシステムを捉え、議論することができるようになるかもしれません。これから巣立っていく層に、日本のリサイクルシステムの特徴、歴史、意義などを伝えることが大切なことを改めて感じました。会場の国立オリンピック青少年総合センターは1964年に開催された第18回オリンピック競技大会のレガシーとして設立されたものです。レガシーは「過去から引き継いだもの」「未来へ引き継ぐもの」、まさに今回のイベントにふさわしい会場でした。

    • メイン会場での企業・団体ブースの紹介
    • 子供たちのポスター発表会場(全6会場)
    • 多くの方々にご来場頂いた容環協ブース
    • パルプ液と手すきはがきの展示