紙パックリサイクル事例

※社名は取材時のものです。

自治体の回収への関わり方には、さまざまな方式があります。

自治体

愛知県日進市

  • 日進市は、名古屋市東部に位置する人口約79,000人の近郊型都市です。
    資源24品目を回収する資源回収ステーション「エコドーム」をはじめ、保育園、小学校、公共施設、商店等38ヵ所で牛乳パックの回収を行っています。
    特にエコドームでは、牛乳パックの回収に加えて酒類等のアルミ付紙パックを分別回収しており、市内授産施設「愛歩(あゆみ)」へアルミ剥離作業をお願いしています。
    また、「環境教育は幼少年期から」をモットーに、保育園、小学校で牛乳パックの回収に取り組み、資源の分別、回収の意識付けを行っています。
    多くの市民が利用するエコドームでは、親子で来場し、お互いに分別を教え、学び合う姿が日常風景となっています。
  • エコドームの外観
  • 紙パック回収に協力の親子

三重県桑名市

  • 桑名市では各自治会が主体となって毎月1回、資源回収を行っています。
    この回収は平成4年に市内モデル地区19ヵ所でスタートし、現在は474ヵ所に拡大。
    5種(紙類、布類、カン、ビン、ペット)、13品目(牛乳パック、衣服、ペット類等)を回収しています。
    また自治会による資源回収の補完措置として、平成14年より週1回(主に土曜または日曜の午前中)、市内8ヵ所のスーパーのご好意により駐車場を活用しての回収も実施しています。
    地元回収業者さんに桑名市内の自治会回収場所をご案内いただき、朝早くから各品目ごとに分別した資源を出す様子を見せていただきました。
    小さな子どもさんも13品目の分別のお手伝いをしていました。
    フレコンバッグは月1回の回収日前日に配付され、当日ユニック車で回収されるシステムです。

愛知県犬山市

  • 木曽の流れに古城が映える犬山市は、市民1人当たりの紙パック回収量が、東京都日野市に次いで全国2位として知られる市。
    集積回収場所が人口74,490人に対して478ヶ所(1つの町内に2ヶ所)と多く、「ビン」「缶」「ペットボトル」に加えて、「紙パック」専用のボックスを作って、他の資源と同じく、月に2回回収されています。
    市民にとって便利でわかりやすいのは、回収場所が近所にあることに加え、収集日が各ステーションで同じ曜日になっていることです。
    例えば、不燃ごみが第1、第3水曜日だとすると資源ごみが第2、第4水曜日という具合。
    また町内の当番が自発的にゴミ回収時に立ち番をするなど、市と町内の関係が非常に良好なことも特徴です。
    市と町と住民の皆さんが、紙パックの回収を当たり前のこととして習慣化できるまで、積極的に働きかけたことにより、大きな成果を上げているのです。

東京都日野市

  • 日野市では「ごみゼロ社会」の実現に向けて、ごみ減量化のためのさまざまな取り組みを行っています。
    紙パックの回収は、1995年度よりステーション回収方式にて実施しています。
    2000年10月のゴミ収集有料化にともない、牛乳パックは資源として2週間に1度の戸別回収となったため(集合住宅はステーション回収)、下図のように急激に回収量が増加しています。
    なお紙パックをはじめ、ビン、缶などの資源ゴミは、無料回収しています。
    またスーパーでの店頭回収や市民による集団回収(子供会等)は、本データに含まれていませんが、これらの活動も活発です。
    今後は学校給食の牛乳がビンから紙パックに変わる予定ですが、「洗って開いて乾かして」を積極的に推進し、市での回収も視野に入れています。
  • 日野市の牛乳パックの回収量

埼玉県志木市

  • 志木市では1994年3月15日より「紙パック・トイレットペーパー交換制度」を開始し、現在市内5ヶ所に交換所が設けられています。
    この交換所には多くの市民が紙パックを持参し、職員が直接、トイレットペーパーを手渡ししています。
    志木市の紙パック回収率は、全国および首都圏(1都3県)の中でも公共回収方式(拠点回収方式)でトップクラスを維持しており、2003年度の紙パック回収量は41.3トン、市民1人あたりの回収量は0.62kgに達しています。
    なお2002年度までは、“洗って、開いて、乾かした紙パック(1,000m と500m )”30枚に対し、トイレットペーパー2ロールでしたが、2004年度より財政面を考慮し、1ロールの交換に変更されました。
    しかし市民の意識が高く、変更後も変わらない収集量となっています。
    また市内の小中学校、公共施設等の計35ヶ所に回収ボックスを設置し、紙パックの回収を行っています。
    こちらはトイレットペーパーとの交換はできませんが、紙パックは市職員が各拠点を回って回収し、新座市の直納問屋に納入しています。
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